きっかけは、オーディブルで聴いた「大魔王の全断捨離」だった。桜庭露樹さんの力強い語り口に引き込まれながら、「0.5秒迷ったら捨てる」というフレーズが刺さる。でも正直、いや無理でしょ…と思った。だって迷うし、思い出もあるし、「高かったし」って言い訳も止まらない。
そんなとき、ふと妻がYouTubeで流していたのも、まさかの大魔王のインタビュー。しかも、「これ良かったよ」とおすすめまでしてくる始末。さらには「ゴミ袋100枚、買っといて」と指令が飛んできた。こうなったらもう、流れに乗るしかない。
連休をまるまる断捨離にあてると決めて、私は新しい人格を発動させた。その名も“捨てガミ様”降臨。手当たり次第に「これは捨ててよいか」と家族に問い、そして自ら捨てまくる日々が始まった。
最も驚いたのは、子どもに「これ捨てていい?」と聞いたら「いいよ」と即答されたこと。あれ?パパより潔いのでは?と我に返る瞬間でもあった。
4日目になってふと、妻がつぶやいた。「なんか部屋の“気”がきれいになってる気がする」。いや、見えんけど!でも言いたいことはわかる。空間に余白ができて、心にも余裕が生まれたのかもしれない。
変化はこんなところにも現れる。今では、たった一本の空き瓶でも「これはすぐ捨てよう」と集積場に向かう私がいる。以前なら「あとでまとめて捨てればいいか」と思っていたのに。
まとめ:捨てたのは、モノだけじゃなかった
捨てガミ様が降臨してからというもの、「捨てること」への抵抗は驚くほど下がったと感じている。最初は勇気がいったけれど、いざやってみると「なんだ、こんなもんか」と思えるようになった。
それだけじゃない。今では、新しく物を買おうとするときにも、「これ、またすぐ捨てることにならないか?」と一度立ち止まる癖がついてきた。これって、ただの片づけじゃなくて、j暮らしそのものを整える感覚に近い。
ゴミ袋は、10袋となりました。
でも、捨てたのはモノだけじゃない。迷い、執着、過去への引力。そういうものを手放していく感覚が、今もじんわり残っている。
まだまだ道半ばだけれど、断捨離は確実に、自分の価値観を磨いてくれる旅だと思う。

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